新国立劇場合唱団員事件とは

2014年9月30日 カテゴリー:

新国立劇場合唱団員事件とは

 

 新国立劇場合唱団員の八重樫節子さんが、組合活動を忌避され、契約を打ち切られたことに端を発する事件。事件発生後、音楽ユニオンは新国運営財団に対し団体交渉を申し入れるも、財団側は、合唱団員は労働者ではないとして、これを拒否。以後、事件は労働委員会・裁判闘争へ移りました。(下記参照)

 地裁・高裁と敗訴が続き、20095月に最高裁へ上告しました。争点は①合唱団員は労働者か否か②契約打ち切りは不当労働行為に当たるか否かでした。

2011412日、最高裁判決は、①合唱団員は労働者と認めましたが、②不当労働行為に当たるか否かは、審議を尽くさせるとして、高裁に差し戻しました。

2012628日、東京高裁は、①新国立劇場には団体交渉に応じる義務があるとした一方、②契約打切りは不当労働行為には当たらないとしました。

 

経過

20035月 東京都労働委員会へ救済申立(056月 命令公布)

20056月 中央労働委員会へ再審査申立(068月 命令公布)

20069月 東京地方裁判所へ提訴(087月 判決)

20088月 東京高等裁判所へ控訴(093月 判決)

20095月 最高裁判所へ上告

        争点 ①合唱団員は労働者か否か

           ②契約打ち切りおよび団交拒否が不当労働行為に当たるか否か

20114月 最高裁

判決  ①合唱団員は労働者 → 逆転勝利判決!

           ②不当労働行為   → 東京高裁へ差し戻し

 20115月 判決後、初めての団体交渉

20126月 東京高裁差し戻し審

      判決 ①新国立劇場には団体交渉に応じる義務がある

          ②契約打ち切りは不当労働行為に当たらない

20127月 新国立劇場、ポストノーティス交付

20146月 13回目の団体交渉

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